ミステリーセッティングのミステリーは…
10年ほど前に買ったミステリーセッティングのピアス。
ミステリーセッティングといえば、四角いカットの石プリンセスカット(パビリオン部分がブリリアントカットされているスクエア(四角い)カット)で複数石使ったものが多いのですが、これはペアシェイプ(洋梨型、涙型)をそれぞれ1個ずつ留めてある、珍しかったので飛びつきました。
ただよく使っていたこともあり、片方すでになくしてしまいここ数年ほとんど使っていなかったのですが、ジュエリーボックスに納めた時に外れて他のジュエリーと擦れあったみたいで、石が取れていました。
修理前に良い機会なので写メしました。
ミステリーセッティングのことは以前ブログでご紹介しているのでご覧くださいませ。
通常四角い石なら2面のみ溝を掘り、その2面にあった梯子のような地金にはめていきます。
ただこれはペアシェイプ。アップで見ると...
ピンが甘いですが、一番上の地金のすぐ下にもう一段地金の出っ張りがあるのがわかっていただけると思います。そして左の石が外れた石。逆さまにしていますが、何か凹んだ部分がありますよね。
横から見ると、本来凹みがないはずのルースにガードル(直径が一番大きな部分です。そこを境目に上がクラウン、下がパビリオンと呼ばれています)のすぐ下(写真ではすぐ上)に凹みがあり、それがミステリーセッティングするために削られた部分なのです。
下手をすると石が欠けるとセッティングできないし、溝の凹み次第で取れやすくなります。このピアスも地金の縁がないため、直接石が手や他の物に当たるので取り扱いは気をつける必要があります。
石があったのでお修理はまだ良いかな。
万一石がないとこのサイズのペアシェイプと他の色とも合わせたルビーをまず探し、石を削れる職人さんに削ってもらい、ミステリーを留められる石留め職人さんにお願いするしかありません。
よかったよかった....
近々買った工房に持っていくつもりです。
こういうことでもない限り、こんな写真撮れません。
ご参考まで。
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